その屋敷には深い深い闇がいる
大正時代から存在している大きな屋敷・通称「双亡亭」。近所でもお化け屋敷として有名なこの場所に、2人の父子が引っ越してきた。
しかし、その日のうちに父親は死に、息子は血の涙を流して正気を失った状態で病
院に運び込まれた。
「パパが家に食べられた」と叫んで。
同じ頃、総理と防衛大臣の指示である作戦が遂行されていた。
国内に向かっての空爆。
目標は双亡亭。
総理と防衛大臣は子供の頃、双亡亭に入りそこで恐ろしい体験をした。
今でも見続ける悪夢に、あの屋敷を破壊しなければと決意した。
「双亡亭壊すべし」を合図に空爆開始。
辺り一面更地になった―はずが、双亡亭は何事もなかったかのように建っていた。
この時、上空ではもう一つの事件が発生していた。
突如、45年前に行方不明になっていた旅客機が出現し、生存者はただ一人。
行方不明となった当時と同じ少年の姿で、手をドリルのように変形させ怪物と戦っ
ていた。彼もまた「コワシテヤル」と口にした。
第1話から怒涛の展開が始まります。
藤田和日朗が描く、押し潰されるような衝撃シーンは登場人物達がどれほど恐怖し
ているのかが伝わってきます。
そして勝たせる気など毛頭ないと思ってしまう敵が圧倒的です。
正体も全体像もわからないのに、その悪意に満ちた恐ろしさだけは嫌でも理解でき
てしまう。
双亡亭に巣食っているのは悪霊ではない。
しかし、中に入った者は何かにとり憑かれたように味方を襲って来る。
屋敷の中で自分の肖像画を見つけたら、その絵の中から無数の白い手が伸びて引き
ずり込んでしまう。
そして帰ってきた時には別のものになっている。
これらの描写が絶望的で、どうやったら壊せるのか全くわかりません。
外からでは決して傷一つ付けられない。
けれど、中に入ったらヤバ過ぎる。打開策はあるのか。
今後の展開が楽しみな漫画です。
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