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2017年1月14日土曜日

ガメラ 大怪獣空中決戦

巨大人喰い鳥VS空飛ぶ巨大亀

1995年、平成ガメラ3部作の第1作目「ガメラ 大怪獣空中決戦」。
突如出現した巨大岩礁、一夜にして住民が消えた島。2つの事件がやがて、
日本を破滅の恐怖に陥れる戦いへと発展していく・・・。

このシリーズはとても好きなのですが、当時は興味がなくて見ていなかった
んです。スクリーンで見たかったですね。惜しいことをしました。
今見るとやはり映像の粗さというかチープさが出ています。CGはどこか浮い
ているし、ガメラもギャオスもアップになると作り物感が否めません。
でも、それが悪い訳ではなく、作品全体に統一感があるんです。どれか一つ
だけ目立ったり力を入れすぎていなくて、同じ舞台に人間と街と怪獣がいる。
怪獣がCGでもいいんです。街が作り物でも構いません。ただ、同じ舞台にい
てほしい。映像技術の問題ではなく、作品の雰囲気の方が。
人形劇の針金が見えても気にならない様に、街に怪獣が現れても違和感が
ない撮り方。
ちょっと上手く言えないですが、作品としてのバランスがとれていればクオリ
ティーは低くないと思うんです。そういう意味ではガメラ3部作はいい映画で
す。

ガメラとギャオスは一体何なのか。設定が新たにされたため、一から説明し
なければならなくなったのですが、そのおかげで人間側もよく描かれている
と思います。
怪獣に対抗する手段を持たない人間も碑文を解明し、何をすべきか考えて
いく。古代アトランティス文明、謎の勾玉、ギャオスの生態・・・これら一つ一
つを解き明かしていくのにはロマンを感じて仕方がありません。
草薙浅黄(藤谷文子)が勾玉を通して何故ガメラと交信する必要があったの
かはわかりませんが、もしかしたら本来は人間とガメラが連携してギャオス
と戦うためだったのかも―そう考えたりしてワクワクしました。
ただ、そうだとしたら、自衛隊に一斉攻撃されたガメラは納得いかなかったで
しょうね。

現代の生物としてはありえない生態の怪獣達ですが、鳥類学者の長峰真弓
(中山忍)を筆頭に調査していきます。これによって古代人がいかにとんでも
ない遺産を生み出したのかがわかります。
でも、長峰と米森良成(伊原剛志)の会話の通り、現代人も厄介なものを未来
に残しているんですよね。

それから、ギャオスは人間を捕食しますが、実際に食べられているシーンはな
いんです。なのに、あきらかに喰われたとわかる演出がされていて、よりギャオ
スの得体の知れなさが窺えます。未消化物から見つかったペンや眼鏡、吠え
ていた犬が突然消える―などギャオスの恐怖を見ている側に植え付けます。

ミサイルで東京タワーを折ってしまうシーン。
人間の文明をあざ笑うかのように巣にしてしまうギャオス。いつのまにか卵まで
産んでいますし、やりたい放題です。アトランティスでもこんなことをしていたんで
しょうか。

最後、ギャオスを倒したガメラは海に帰っていきます。ギャオスが再び現れたら、
ガメラもまた戦いに来るという浅黄。そのときには浅黄も共に戦うのでしょうが、
巫女は一人だけなんですかね。勾玉はたくさんあったんですが。

撮影にはガメラ14体、ギャオス16体の造形物を使ったそうで、飛びガメラは甲羅
が外れて中にはフロンガスやハロゲン球が仕込まれていたんだとか。















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