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2017年1月13日金曜日

トクサツガガガ 第12話 「てれびくん」の買い方

恥と義理

早すぎる夏、舞台は砂浜。スーツの上にビブスを着込んで勝負を仕掛けるゲ
ンカ将軍。ビーチバレーで支配を企む。
そんなカオスな内容のDVDが当たることを知った中村さん。
ネタバレを避けるためにCMを見なかったせいで、任侠さんに教えられるまで
気付かなかった。しかも、これは応募者全員サービスであり、ハガキさえ出せ
ば確実に手に入る。
しかし、そのためには児童向け雑誌・「てれびくん」の入手が必須である上に
ネットでは既に売り切れ、更に中村さんには幼少期のトラウマがあった。

小学校3年、土曜の昼下がり。帰宅した中村さんの眼前にはたき火をする母
の姿が。燃えて逝く、隠れて買っていた「てれびくん」。
その炎で焼いた焼き芋を片手に立ち上がった母の目は、幼い中村さんに恐
怖を植え付けた。

だが、ここで諦めるとビーチバレーをするゲンカ将軍は二度と見られない。
任侠さんの提案でおばあちゃんが一人で店番をしている本屋さんへ行くこと
に。そこなら買いやすかろうと思っていたのに、レジに座っていたのは見た目
恐ろしいいかつい店員(ウシジマくん出演風の)。
いつものおばあちゃんが旅行から帰ってくるのは明後日とのことで、中村さん
は諦めようとする。たかだか児童雑誌だと。
そのとき、任侠さんが「てれびくん」を持って・・・⁉
任侠さん、おつとめ御苦労様です。
人の目が痛くても、恐怖体験があっても、「てれびくん」は何も悪いことをしてい
ない。商店の息子である任侠さんは品物を「たかだか」なんて言葉で諦めさせ
たくない。それなら、恥ずかしくても自分が代わりに買いに行く。
その姿勢は立派ですが、衆目の中の収監者であることに変わりはないわけで
す。心配する中村さんでしたが、ラッピングをしてもらい、非実在甥(姪)戦法を
用いた任侠さん。
そして中村さんへのプレゼントであり、間違ってはいないという二段構え。

「子供へのプレゼントを探しに来ました」という設定を誰にも聞かれていないの
に立てて、よくわからない振りをして子供の領地に滞在させていただくことがご
ざいます。
でも、ラッピングを頼んだことも聞かれたこともないのですが、店員さんはどう
思っているのでしょうか。本当にプレゼントの時もあるんですが・・・。
いえ、深く考えるのはやめておきましょう。向こうは売りたい、こっちは欲しい―
利害は一致しているので、これ以上は不毛です。

無事、「てれびくん」を手に入れハガキに書き込む中村さんでしたが、「お子様
名・年齢」欄という罠が最後の最後に仕掛けられていました。
「テレビくん」は悪くないけれど、甘くもありませんでした。





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