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2017年2月21日火曜日

ローカル女子の遠吠え 

富士山!茶畑!家康公!

勤勉さだけが取り柄だったために東京の職場に馴染めず、地元・静岡にUタ
ーンして来た有野りん子。
再就職先には左遷されたにもかかわらず存分に静岡ライフを満喫する東京
男、そんな彼を狙う職業・「かわいい」の肉食系20代女子、地元に対する愛
が尽きない上司・・・
地元命もそうじゃない人も楽しめる、ご当地4コマ。

「アリとキリギリス」のアリだと思って働いてきたりん子。
しかし、真面目にコツコツやってきた向上心を持つアリは都会に心も骨も折
られて帰還し、地元でぬくぬくと楽しくやっていたキリギリス達は立派な大
人になり家庭を持っていた。
童話「アリとキリギリス」に新しいパターンが誕生しました。
案外キリギリスは冬も平気で、アリは複雑な気持ちになると。

この漫画は東京と静岡のギャップだけではなく、いろんなものの間にある深
くて広い溝がおもしろいです。
恋愛至上主義と仕事第一、要領のいい自由人と委員長、ブラックとホワイト、
近場と遠征・・・
静岡と山梨はVSでしたが。

今も徳川幕府の統治が続き、お茶に対する信頼は抜群、富士山への愛はその
標高に匹敵する。
なんだかんだで皆地元が好きらしいです。
10近く離れていたりん子も富士山戦争では譲ろうとしませんでしたし。
やっぱり自然とローカルルールや共通する感情は沁み付いて、簡単には取
れないものなんでしょうね。どんなに他からは変に見えてもそれが当たり前。
茶摘み休暇があるなんて知りませんでしたよ。
イルカの味噌煮も。サメは焼いても煮てもおいしい。

そして、りん子の友人・ハッチが潜り抜けた職場の後遺症が凄まじい。
100連勤を超えると逆に震えが止まるのか・・・。
1日も早く目に光が戻りますように。

今持っている常識が、他では通用しないことがわかる作品です。

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