サイカチー真夏の昆虫格闘技

師匠は白衣の女子高生　熱いクワガタバトル‼

小笠原真夏はクワガタ相撲が好きな小学生。ある日友達がクワガタを取られ
たと聞いて取り返しに行く。しかし真夏もクワガタ相撲で負けてしまって相
棒の力丸を取られてしまう。
リベンジするために新しいクワガタを探していると、木の上から白衣を着た
女子高生に声をかけられた。
白衣の女子高生・榎木稲穂を師匠とし、昆虫の生態や命の大切さを学び、仲
間と共にクワガタ相撲世界一を目指す。

クワガタ相撲は決して子供の遊びだけではなく、とても奥深いものだとわか
る漫画です。虫についての知識や解説が詳しくてわかりやすく、作者の虫に
対する愛情が表れています。
メス対オスのクワガタ相撲は驚かされました。どうしてもクワガタやカブト
はオスの方にばかり注目してしまいますが、メスも野生でたくましく生きる
いるわけですから強いんですよね。
それから、寿命は早いけれど虫は戦わせた方がいいのか、それともケースの
中で大事に飼育する方がいいのかという問題についても触れます。
ファイターとブリーダーのどちらがいいかなんて言えませんし、虫にとって
は野生の方がいいだろうけれど、一度飼ったら外に放してはいけない。
難しい話です。

師匠のキャラクターもいいです。
前髪で目が見えないしヨレヨレの白衣を着て人を名前で呼ばず、独特の話し
方をする。虫の知識は物凄く、主人公たちに的確なアドバイスをしてくれる。
しかし、泳げなかったり字が汚い、片付けが苦手・・・と虫以外は欠点が多
いです。
それもまた魅力なんですが、元々は完璧人間にする予定だったそうです。

ところでこの漫画、4巻分ぐらいの話数が掲載されたのですが単行本１巻ま
でしか発売されず、それすらも絶版になってしまいました。２巻発売をずっ
と待っていたんですがね。
そもそも連載の最終話だって「俺たちの戦いはこれからだ」形式でした。
その後、題名が「サイカチ―白衣の少女と秘蜜のクワガタ」に変わって販売
されたというニュースを聞いて喜んだのですが、それは電子書籍でした。
紙の本が欲しかった。どうも前のパソコンがダメになってからデータという
ものが信用出来なくて、それにスマホやipadを持っていないので持ち運びが
不便で、電子書籍には手を出せないでいます。
やっぱり紙がいいんです。場所は取るし劣化もしていく。それでも本と時計
はアナログ派。本当に欲しいものは本棚に並べたいのです。