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2017年9月15日金曜日

月曜ミステリー劇場 軽井沢夫人

帰った来た夫は別人‼軽井沢に仕掛けられた罠

ある男のプロフィールを確認し合う男女数名。
これから大きな仕事を始めると言う。

夫(中山仁)が崖から転落し帰らぬ人となり、十数億の遺産を手に入れた未
亡人・泰江(坂口良子)。
1年半後、軽井沢で落ち着いた生活をしていた泰江のもとへ、夫・卓也の愛
人と名乗る女が現れる。
女の話によると卓也は生きているという。
そして、今は軽井沢の家にいるはずだと。

困惑していると、卓也が現れた。
しかし、それは冒頭、卓也のプロフィールを暗記していた謎の男・鳥居(原
田大二郎)だった。
突如現れた夫と名乗る別人。
ところが、以前からの使用人や親戚まで鳥居を卓也だと断言する。

気が付くと馴染みの使用人は解雇され、鳥居の仲間である竜夫(力也)と和
代(片桐はいり)が新たな使用人になっていた。
表向きは穏やかに、しかし確実に泰江を追い詰めていく鳥居達。
彼らの企みから逃れることは出来るのか・・・⁉

月曜9時から2時間ドラマが放送されていた時の作品。
夏の特選サスペンスとしての単発ドラマでした。

明らかに別人なのに、自分以外は夫の卓也だと言う。
相談した刑事にも信じてもらえない。
何故なら、アルバムも何もかも鳥居の写真にすり替えられていたから。
最早自分の記憶だけが頼り、周りは敵だらけです。

その中でも特に印象に残ったのが新たな使用人・和代。
表情もなく淡々と仕事をこなしながら、泰江を探るような狙うような視線を
見せるのが不気味でした。

泰江の不安と恐怖が絶頂に向かうにつれて、物語もクライマックスへ。
誰が何と言おうとも、鳥居を卓也ではないと言い切る泰江の根拠、鳥居達の真
の目的とは。

当時、ミステリーと言えば探偵役の主人公が謎を解き明かし、日常に帰るとい
ったものしか知りませんでした。
そんなお子様に「どんでん返し」というものを叩きつけたのが、この作品でし
た。
登場人物を全て疑えという考え方も、「軽井沢夫人」で学びました。
おかげで今では、探偵役すら疑って見るようになりました。

今観たらそれほどの展開でもなかったかもしれませんが、こういった結末のも
のは初めてだったので、兎に角衝撃的で。
ラストの鳥居達が一列になって歩くシーンが脳裏に焼き付けられています。

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