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2017年6月24日土曜日

トクサツガガガ 第40話 特撮は爆発だ!

愛する特撮が破壊と暴力への入り口に⁉

ある日のこと、電車で見知らぬおじさんに足を踏まれた仲村さん。
あまりの痛さに声を上げたが、当のおじさんは舌打ちして降りて行ってし
まった。
足を踏まれたのはこちらなのに、お前が悪いんだろという態度。
「爆発しろ くそジジィ―ッ。」
無礼なおじさんは仲村さんの脳内で遥か上空に吹き飛ばされる。
しかし、すぐにこれではいけないと思い直す。

この日のお昼、藤井さんが友達の子供へのプレゼントに悩んでいた。
お子様の年齢は4歳。
特撮業界のターゲットど真ん中である。
ここぞとばかりに獅子刀をお勧めする仲村さん。
ところが、藤井さんの友達は子供が暴力的になるからと言って特撮を観せ
ていなかった。
反論しようと戦うが、白石さんの甥っ子と藤井さんの弟の幼少時の蛮行によ
り、それ以上言葉が出せない。
確かに特撮からアクションや爆発といった暴力性は切っても切り離せないと
いうのも事実である。
親御さんの心配も尤もだ。

そんなことはないと否定したいが、怒りに任せておじさんを爆破してしまっ
た仲村さんでは説得力がない。
爆破の発想は特撮を普段から嗜んでいたせい。
これでは特撮が「暴力衝動への助長」と見なされてしまっても仕方がない。
しかし、それでは踏まれた上に舌打ちされた怒りはどうすればいいのか。
そんな悩める仲村さんに、まさかの再会が訪れる・・・‼


皆大好き破壊行動


花が好きな人が穏やかとは限らない。
穏やかな老人が、心の中で「ブッ殺してやる」と思っていても不思議じゃな
い。
誰だって破壊衝動を持っているのだから。

第1話で出会ったおばあさんと偶然再会した仲村さん。
こんな穏やかを絵に描いたような人を前に、自分の行いが心苦しくなり特撮
を庇うことが出来なくなってしまいました。

しかし、仲がいいと思っていた老夫婦は実はしょっちゅうケンカしていると
言います。
おばあさん曰く、結婚とは「ブッ殺してやる」の連続なんだとか。
そしてそれこそが長続きの秘訣でもある。
毎日そんな調子だから大事にならずに済んでいるんだそう。

子供の頃、兄ちゃんの部屋から流れ出すデスヴォイスに苦情を言いに行った
仲村さん。
そこには友達とケンカして気が立っている兄ちゃんがいました。
まさかこの曲で殺意を高めて新聞沙汰になるようなことをする気かと焦る仲
村さんに、兄ちゃんはむしろ逆であると告げます。
バットで友達の頭をカチ割ろうとする兄ちゃん。
その肩をそっと叩き響き渡るデスヴォイス。
聞いているうちに兄ちゃんの殺人衝動は鎮火していき、バットを捨てたキレ
イな兄ちゃんとして仲直りに出向いて行きました。

おばあさんも我慢し続けていたら刺していたかもしれないと言います。
仲村さんも脳内で攻撃していなかったら、現実の方で殴っていたのは確実。
社会的な死から特撮が守ってくれたわけです。

暴力的表現がなくなっても衝動は湧いてくるもの。
しかし、実際に殴ってしまってはアウトなので想像だけに収める。
特撮などが代行してくれるおかげで、現実世界は血を流さなくて済むのです。

結局積み木をプレゼントした藤井さん。
特撮に触れずに育っている友達の子供は、積み木でいろいろなものを作って
は崩して遊んでいると言います。
藤井さんは複雑ですが、仲村さんは嬉しそうでした。

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