トクサツガガガ 第36話 集めてどーするの？

やがて無に帰すもの達へ・・・

吉田さんと一緒にホビー系のイベントにやって来た仲村さん。
エマ―ジェイソンの宿敵・ネケッシタスのソフビを見つけ、目が輝く。
オリジナルや非売品、値引き交渉などもあり聖地・中野とは別の楽しさなの
だが、何故か仲村さんは買おうとしない。
本当は欲しいが、最近は買うのを控えていると言う。
一人で買うのが嫌な吉田さんと、お店のおじさんから誘惑を受けるが、仲村
さんは頑なな態度を崩さない。
更に、被ったものや置き場に困ったものはどうしているかという、避けては
通れぬ問題を投げかける。

実はこの日の前日、会社で観ていたTVでカプセルトイが特集されていた。
大人もハマるカプセルトイとして折りたためるパイプイスが紹介され、白石
さん達もかわいいと好印象。
近年市民権を得てきたカプセルトイを我がことのように喜ぶ仲村さんだった
が、「結局何に使うの」の一言で事態は急転する。
集め終わった後のことや商品の価値と値段、ゴール無きシリーズの群れ。
「最終的にゴミになる」
この結果に辿り着いてしまい、特オタ・仲村はダメージを負ってしまった。

仲村城にはすでにシシレオーが5体ストック済み。
タテガミ丸を迎え入れてしまった現在、いずれ何かを捨て去る日が来てしま
う。
宿敵・母にも昔から言われてきたことであり、お店のおじさん達も言われ慣
れていると言う。
どうせ捨てるなら買わない方がいい。
そう言った仲村さんにおじさんは、エマ―ジェイソンもどうせ「鉄クズ」だ
と言い・・・⁉

行きつく先は全てゴミ、これが宇宙の真理

どんなものにも寿命がある。服も車も人間もいつかは終わりを迎える。
それでは全ていらないものなのか、大事じゃないのか。

電子頭脳がイカれても、ただの鉄クズに戻るだけだと言い、犠牲になろうと
するエマ―ジェイソン。
しかし、人間だって死んだら骨になると言う少年。
元々が「鉄クズ」でも今は「エマ―ジェイソン」だと。

ハタ目にはガラクタの玩具も今は大事な商品です。
特撮で使われるスーツも撮影が終わったら廃棄されてしまうのがほとんど。
けれど、それまでの間丁寧に大切に扱われる。
最後は捨てるものだからと言って、初めからゴミ扱いはあんまりです。

そして、2人の特オタは気づいてしまった。
最終的にゴミにならないものなどないということを。
玩具が無駄なものとして見られていますが、おじさん曰く、世の中には役に
立たないモノが結構あり、最終形態はゴミ。
その最期の時まで大事にすることで、無駄ではなくなる。
渡されたエマ―ジェイソンとネケッシタス。
子供の頃からその言葉が欲しかった仲村さんは、2体を連れて帰ることにし
ました。
仲村さん本人は一言も買うと言っていないのに、ごく自然な流れが発生して
います。
エマ―ジェイソンは自宅で仲村さんを待っているのに、何の疑問も抱かず2体
目を購入させるおじさんの商売テクニック。
それに気づくも何も言わない吉田さん。
今はただ、ロボターフィギュアを探すだけ・・・。
我に返った時後悔するかもしれませんが、この時間と買い物が無駄だとは言
い切れません。
仲村さんはとても生き生きとしていますから。