魔物たちは片づけられない

魔物界に旋風を巻き起こす驚異の魔法「ソウジ」

森に棲む竜・イドラの下に送られた生贄・シスタークリエラ。
人々のために犠牲になる覚悟をし、抵抗もしない彼女だが、1つだけ我慢なら
ないことがあった。
それは、イドラの住処が汚いこと。

クリエラは生贄として最良の状態で食べられることを望み、掃除させて欲しい
と要求。
掃除の存在を知らないイドラは人間が使う魔法かと考えるのだが・・・

片づけることを知らない魔物たちに、三度の飯より掃除が好きなシスターによ
る掃除革命が幕を開ける。

シミやカビなどを呪いやアンデッドに言い換えると、ファンタジーっぽくなる
不思議。
でも確かに、あの厄介さを的確に表現している気がします。
人間も魔物もお構いなしに襲いかかって来る災い。

読んでると自分のことを言われているように思う漫画。
何かに使えそう、捨てなきゃよかったと後悔するに違いない。
そして気が付くと物が増え、しかし結局使われることはない「ナンカニの呪い」。
この呪いとは大分付き合いが長いです。
実に恐ろしい。

住処が綺麗になるだけでなく、心も晴れさせる「ソウジ」の魔法で、魔物たち
はクリエラに感謝と親しみを抱きます。
生贄に来たはずが、人間と魔物の懸け橋になりつつある。
しかし、しばしばきな臭い存在の話も上がっていて不穏でもあります。
凶悪な者が現れた時、「ソウジ」はどんな魔法を発揮するのか今から楽しみ。